野菜加工食品中の遺伝子組換えトマトに汎用される組換えDNA配列の検出について

野菜加工食品中の遺伝子組換え(GM)トマトの混入を確認するため,定性PCR法を用いてトマト形質転換に汎用されるカリフラワーモザイクウイルス35SRNAプロモーター(P35S)およびGM選抜用マーカーであるカナマイシン耐性遺伝子(NPTII)の検出を試みた.野菜ジュース製品の抽出DNAからP35SとNPTII陽性の結果が得られたが,原材料のアブラナ科野菜に感染したカリフラワーモザイクウイルスおよび土壌細菌由来のゲノムの混入が原因であると考えられた.そこでトマトの形質転換に汎用されるP35SとNPTIIの境界領域およびノパリン合成遺伝子プロモーター領域とNPTIIの境界領域をおのおの検出するプライ...

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Veröffentlicht in:Shokuhin eiseigaku zasshi 2014/12/25, Vol.55(6), pp.247-253
Hauptverfasser: 北川, 麻美子, 中村, 公亮, 近藤, 一成, 生形, 省次, 穐山, 浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:野菜加工食品中の遺伝子組換え(GM)トマトの混入を確認するため,定性PCR法を用いてトマト形質転換に汎用されるカリフラワーモザイクウイルス35SRNAプロモーター(P35S)およびGM選抜用マーカーであるカナマイシン耐性遺伝子(NPTII)の検出を試みた.野菜ジュース製品の抽出DNAからP35SとNPTII陽性の結果が得られたが,原材料のアブラナ科野菜に感染したカリフラワーモザイクウイルスおよび土壌細菌由来のゲノムの混入が原因であると考えられた.そこでトマトの形質転換に汎用されるP35SとNPTIIの境界領域およびノパリン合成遺伝子プロモーター領域とNPTIIの境界領域をおのおの検出するプライマー対を設計してPCRを実施した.その結果,いずれの原材料の抽出DNAにおいても増幅は確認されなかった.以上のことから,本法は偽陽性判定を防ぎ,かつ幅広く未審査GMトマトを含むGM食品を検出する方法として有効であると考えられた.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.55.247