遺伝標識による種苗放流効果の推測:現状と適用上の留意点

近年,日本では,放流効果の把握を目的として,遺伝標識放流が行われている。本論文では,世界の研究状況を概観した後,適用上の留意点について考察した。精度のよい DNA 親子判定には,種苗の親の全数遺伝子型調査が不可欠である。母親の遺伝子型のみを調べるクルマエビの場合,分解能は最大でも 50% である。種苗の遺伝子型を調べることに加え,既存標識との併用による確認が必要である。再生産効果は,DNA 親子判定,アサインメント,遺伝的系群識別によって推定されている。適切な方法の選択によるエビデンスが求められている。...

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Veröffentlicht in:Nippon Suisan Gakkaishi 2014, Vol.80(6), pp.890-899
1. Verfasser: 北田, 修一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年,日本では,放流効果の把握を目的として,遺伝標識放流が行われている。本論文では,世界の研究状況を概観した後,適用上の留意点について考察した。精度のよい DNA 親子判定には,種苗の親の全数遺伝子型調査が不可欠である。母親の遺伝子型のみを調べるクルマエビの場合,分解能は最大でも 50% である。種苗の遺伝子型を調べることに加え,既存標識との併用による確認が必要である。再生産効果は,DNA 親子判定,アサインメント,遺伝的系群識別によって推定されている。適切な方法の選択によるエビデンスが求められている。
ISSN:0021-5392
1349-998X
DOI:10.2331/suisan.80.890