コレシストキニンA受容体遺伝子g. 420 C>A一塩基多型は比内鶏の発育を改善する
我々は,既報において,発育が異なる比内鶏系統個体を交配し,作出したF2家系集団において,コレシストキニンA受容体遺伝子(CCKAR)の5'非翻訳領域の特定部位における一塩基多型(SNP,g. 420 C>A)とF2個体の発育形質との間に,有意な関連性を確認し,AアリルはCアリルよりも発育形質に対する効果が優れていることを報告した。本研究では,発育形質が改良されていない保存会系統の比内鶏を用いて,当該SNPによって比内鶏の発育が改善されるか検証を行った。比内鶏各個体における当該SNPの遺伝子型(A/A,A/C,C/C)を既報に従って,4週齢になる前に判定した後,4週齢から14週齢...
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Veröffentlicht in: | Nihon Kakin Gakkaishi 2014-10, Vol.51 (2), p.43-48 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我々は,既報において,発育が異なる比内鶏系統個体を交配し,作出したF2家系集団において,コレシストキニンA受容体遺伝子(CCKAR)の5'非翻訳領域の特定部位における一塩基多型(SNP,g. 420 C>A)とF2個体の発育形質との間に,有意な関連性を確認し,AアリルはCアリルよりも発育形質に対する効果が優れていることを報告した。本研究では,発育形質が改良されていない保存会系統の比内鶏を用いて,当該SNPによって比内鶏の発育が改善されるか検証を行った。比内鶏各個体における当該SNPの遺伝子型(A/A,A/C,C/C)を既報に従って,4週齢になる前に判定した後,4週齢から14週齢まで育雛ケージで飼育した。4週齢から14週齢まで,2週間おきに各個体の体重を測定し,2週間間隔の平均日増体重を算出した。また,2週おきに飼料摂取量を測定し,さらに平均日増体重と飼料摂取量から,飼料要求率を算出した。その結果,A/A型個体は他の遺伝子型個体より14週齢体重が有意に重く,平均日増体重も有意に優れていた。飼料摂取量では,遺伝子型間で有意差は認められなかった。飼料要求率では,4-10週齢において,A/A型個体がC/C型個体より有意に優れていたが,4-14週齢間では,各遺伝子型間に有意な差は認められなかった。以上の結果から,CCKAR遺伝子のg. 420 C>A SNPによって,比内鶏の発育が実際に改善されることが明らかになった。 |
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ISSN: | 0029-0254 |