ストロンチウム同位体比分析によるマコンブ系コンブの生産地判別

マコンブやホタテのような地域水産物を国際ブランドまで高めるために、地域ブランドを守る品種・産地判別技術の開発を行なっている。重金属6元素による主成分分析(Cr，Mn，Fe，Co，Ni，Zn)の結果はFAMIC(農林水産消費安全技術センター)で開発した手法と同程度の高い判別率を示した。加工品に強い手法を開発するためストロンチウムの安定同位体比分析の手法を試した。分離は少量で複雑なので、簡易的に85Rbからの算出をした。結果は中国産・韓国産と国産が判別しやすい。陸上のキノコ等の判別に用いられているストロンチウムの安定同位体比分析を、はじめて海の生産物の判別に使用可能なことを見いだした。軽元素安定同位体比分析をスクリーニングのような簡易判別としての使用や国際認証のような国産品の範囲設定が可能である。