水稲新品種「あきさかり」

北陸159号(後の「あわみのり」)/越南173号の交配組み合わせから育成した「越南208号」は,2008年に「あきさかり」と命名された。本品種は「コシヒカリ」に比べ,出穂期で5日,成熟期で7日遅く,育成地の位置する北陸南部では晩生の早に属する粳種である。稈長は「コシヒカリ」に比べて20cm短く,耐倒伏性は“強”である。草型は穂長がやや短く,穂数が多い“偏穂数型”である。収量は「コシヒカリ」と比較して平均して7%高い。いもち病真性抵抗性遺伝子はPia,iを持ち,圃場抵抗性は葉いもちが“やや弱”,穂いもちが“中”である。穂発芽性は“やや難”,障害型耐冷性は“中”,白葉枯病抵抗性は“弱”,縞葉枯病に...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:福井県農業試験場研究報告 2009-03 (46), p.1-21
Hauptverfasser: 冨田, 桂, 堀内, 久満, 小林, 麻子, 田野井, 真, 田中, 勲, 見延, 敏幸, 神田, 謹爾, 林, 猛, 寺田, 和弘, 杉本, 明夫, 鹿子嶋, 力, 堀内, 謙一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:北陸159号(後の「あわみのり」)/越南173号の交配組み合わせから育成した「越南208号」は,2008年に「あきさかり」と命名された。本品種は「コシヒカリ」に比べ,出穂期で5日,成熟期で7日遅く,育成地の位置する北陸南部では晩生の早に属する粳種である。稈長は「コシヒカリ」に比べて20cm短く,耐倒伏性は“強”である。草型は穂長がやや短く,穂数が多い“偏穂数型”である。収量は「コシヒカリ」と比較して平均して7%高い。いもち病真性抵抗性遺伝子はPia,iを持ち,圃場抵抗性は葉いもちが“やや弱”,穂いもちが“中”である。穂発芽性は“やや難”,障害型耐冷性は“中”,白葉枯病抵抗性は“弱”,縞葉枯病には罹病性である。玄米の粒形,粒大,千粒重は「コシヒカリ」とほぼ同等である。玄米の外観品質は「コシヒカリ」より優れ,高温条件下での登熟でも劣化が少ない。食味は「コシヒカリ」と同等の極良食味である。
ISSN:1341-2345