北海道周辺におけるマナマコ幼稚仔の生息環境について : 特に南北海道を中心にした推論

北海道周辺におけるマナマコ(青色型)について,幼稚仔が生息する環境を特徴付けることを目的に,北海道南部を中心に幼稚仔の探索をおこなった。幼稚仔は転石帯の周辺から発見されることが多かった。周辺に波浪を遮る地形がない場合には転石の下端が水深2~20mにある場合に幼稚仔が多く発見され,遮る地形がある場合には転石の下端が潮間帯の+40cm~水深1.5mにある場合に多く発見された。また,具体的にどのような転石が幼稚仔に利用されているのか特徴付けることを目的に,北海道南部の転石潮間帯において季節別に調査をおこなった。幼稚仔は,環境中に数少ない大きなサイズの転石の下端が,長さ10cm未満の礫~転石が主体の海...

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Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2014-06, Vol.62 (2), p.163-181
Hauptverfasser: 山名, 裕介, 古川, 佳道, 柏尾, 翔, 五嶋, 聖治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:北海道周辺におけるマナマコ(青色型)について,幼稚仔が生息する環境を特徴付けることを目的に,北海道南部を中心に幼稚仔の探索をおこなった。幼稚仔は転石帯の周辺から発見されることが多かった。周辺に波浪を遮る地形がない場合には転石の下端が水深2~20mにある場合に幼稚仔が多く発見され,遮る地形がある場合には転石の下端が潮間帯の+40cm~水深1.5mにある場合に多く発見された。また,具体的にどのような転石が幼稚仔に利用されているのか特徴付けることを目的に,北海道南部の転石潮間帯において季節別に調査をおこなった。幼稚仔は,環境中に数少ない大きなサイズの転石の下端が,長さ10cm未満の礫~転石が主体の海底にわずかに埋没した場合に明らかに多く発見された。複数個体の幼稚仔が発見された転石の平均サイズは約57,610cm3(縦の長さ×横の長さ×厚さ)であり,最多の4個体が発見された転石のサイズは74,256cm3であった。
ISSN:0371-4217
DOI:10.11233/aquaculturesci.62.163