簡易移植機を利用したワケギ球根の植付方法の開発とその実用可能性
広島県の特産野菜であるワケギ栽培において,球根の植付作業は,中腰,手作業での辛い作業であることから,軽労・省力・効率化が求められている.そこで,長ネギ用の簡易移植機を利用した新たな球根の植付方法を考案した.植付方法の作業工程は,水稲用育苗箱に展開した連結紙筒に球根を装填し,上から培地を充填する.次に,連結紙筒を浸漬し糊を溶解させ,簡易移植機に装着して引っ張る.植え付け前に連結紙筒へ装填が可能な球根割合は,収穫した球根の90%以上を占めたことから,連結紙筒が本植付方法に利用可能であることが示された.連結紙筒の糊を溶解させるための浸漬時間は,水温が 30°C では 22分,20°C では35分,1...
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Veröffentlicht in: | 農作業研究 2014/06/20, Vol.49(2), pp.57-67 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 広島県の特産野菜であるワケギ栽培において,球根の植付作業は,中腰,手作業での辛い作業であることから,軽労・省力・効率化が求められている.そこで,長ネギ用の簡易移植機を利用した新たな球根の植付方法を考案した.植付方法の作業工程は,水稲用育苗箱に展開した連結紙筒に球根を装填し,上から培地を充填する.次に,連結紙筒を浸漬し糊を溶解させ,簡易移植機に装着して引っ張る.植え付け前に連結紙筒へ装填が可能な球根割合は,収穫した球根の90%以上を占めたことから,連結紙筒が本植付方法に利用可能であることが示された.連結紙筒の糊を溶解させるための浸漬時間は,水温が 30°C では 22分,20°C では35分,10°C では 43分であった.本方法によるワケギの生育および収量は,慣行の手植えと同等であったことから,営利栽培への実用可能性が示された.しかし,簡易移植機の既存機種での球根の植え付けは,植え付け深さの不均一,植え付け時の球根の転倒および機体へのひっかかりが生じたことから,今後この問題を解決するために新たな機構の開発や改良を行い,球根の植え付けに対応した新機種を開発する必要性が示唆された. |
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ISSN: | 0389-1763 1883-2261 |
DOI: | 10.4035/jsfwr.49.57 |