冷凍保存した食品検体からのコレラ菌検査法の検討

冷凍保存した食品検体からのコレラ菌分離法について検討した.コレラ菌の数は,-20℃で1週間冷凍保存した生理食塩水中で1/100から1/10,000に減少した.免疫磁気ビーズ法を用いることで,冷凍保存した食品検体から本菌の分離が可能であったが,検出感度を高めるためには増菌培養を繰り返す必要があった.103cfu/mlのコレラ(血清型O139)菌液を0.5ml接種し,-80℃で1年間冷凍保存したエビからは,増菌培養を3回繰り返すことで,接種菌の分離が可能であった.さらに,1%量のピルビン酸ナトリウムとカタラーゼ(2,000U/plate)を添加した改良培地がコレラ菌の分離に有効であった.本研究によ...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2014/05/20, Vol.67(5), pp.354-359
1. Verfasser: 小野, 一晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:冷凍保存した食品検体からのコレラ菌分離法について検討した.コレラ菌の数は,-20℃で1週間冷凍保存した生理食塩水中で1/100から1/10,000に減少した.免疫磁気ビーズ法を用いることで,冷凍保存した食品検体から本菌の分離が可能であったが,検出感度を高めるためには増菌培養を繰り返す必要があった.103cfu/mlのコレラ(血清型O139)菌液を0.5ml接種し,-80℃で1年間冷凍保存したエビからは,増菌培養を3回繰り返すことで,接種菌の分離が可能であった.さらに,1%量のピルビン酸ナトリウムとカタラーゼ(2,000U/plate)を添加した改良培地がコレラ菌の分離に有効であった.本研究により,増菌培養(場合によっては数回繰り返す)後の試料に免疫磁気ビーズ法と改良培地を用いることが,冷凍保存した食品検体からのコレラ菌分離に有効であることが示唆された.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.67.354