イヌの体外循環下僧帽弁修復術後における抗血栓療法の効果

我々は体外循環下僧帽弁形成術を行った僧帽弁閉鎖不全症の犬に対するダルテパリンおよび塩酸オザグレルによる抗血栓療法の有効性について回顧的に調査した。術後にダルテパリンを5 IU/kg/hrから開始し50または75 IU/kg/hrに漸増した後50~100 IU/kgにて術後6~12日まで皮下投与すると血栓由来の合併症が少ない傾向にあり,術後の血小板数の回復が速かった。また,ダルテパリン投与群では術後に高リパーゼ血症を呈する個体が少なく,膵臓障害における血栓の関連性とダルテパリンによる抑制効果が示唆された。本研究により,術後のダルテパリン投与は術後の血栓塞栓症を軽減することが示唆された。...

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Veröffentlicht in:Dōbutsu no junkanki 2013, Vol.46(1), pp.1-7
Hauptverfasser: 藤原, めぐみ, 水野, 壮司, 水越, 崇博, 篠田, 麻子, 内田, 周平, 沢田, 保, 竹内, 潤一郎, 水野, 祐, 原田, 佳代子, 粕谷, 新音, 船山, 麻理菜, 上地, 正実
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:我々は体外循環下僧帽弁形成術を行った僧帽弁閉鎖不全症の犬に対するダルテパリンおよび塩酸オザグレルによる抗血栓療法の有効性について回顧的に調査した。術後にダルテパリンを5 IU/kg/hrから開始し50または75 IU/kg/hrに漸増した後50~100 IU/kgにて術後6~12日まで皮下投与すると血栓由来の合併症が少ない傾向にあり,術後の血小板数の回復が速かった。また,ダルテパリン投与群では術後に高リパーゼ血症を呈する個体が少なく,膵臓障害における血栓の関連性とダルテパリンによる抑制効果が示唆された。本研究により,術後のダルテパリン投与は術後の血栓塞栓症を軽減することが示唆された。
ISSN:0910-6537
1883-5260
DOI:10.11276/jsvc.46.1