豚鞭虫卵に汚染された堆肥による子豚の豚鞭虫症の発生事例

鹿児島県内の一貫経営養豚場の放牧場併設簡易子豚舎において,死亡を伴う豚鞭虫症が子豚に発生した.発生農場では,4年前にオガクズ敷料を使用中に豚鞭虫症の発生があった.今回の発生豚舎は,この敷料を堆肥として散布していた畑の上に直接設置された簡易豚舎で,今回の豚群に初めて使用された.Oリング法により農場内の豚鞭虫卵のEPGを計測した結果,発生豚舎の豚房(600EPG),放牧場の表土2カ所(680,800EPG),4年前の残存敷料(160EPG)から虫卵が検出され,これらすべての土壌から幼虫形成卵が確認された.今回の発生原因は,未熟堆肥の散布により土壌に残存した4年前の豚鞭虫の幼虫形成卵と考えられた.本...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2014/04/20, Vol.67(4), pp.259-262
Hauptverfasser: 木本, 裕桓, 中島, 亮太朗, 大園, 正陽, 齋藤, 剛敏
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:鹿児島県内の一貫経営養豚場の放牧場併設簡易子豚舎において,死亡を伴う豚鞭虫症が子豚に発生した.発生農場では,4年前にオガクズ敷料を使用中に豚鞭虫症の発生があった.今回の発生豚舎は,この敷料を堆肥として散布していた畑の上に直接設置された簡易豚舎で,今回の豚群に初めて使用された.Oリング法により農場内の豚鞭虫卵のEPGを計測した結果,発生豚舎の豚房(600EPG),放牧場の表土2カ所(680,800EPG),4年前の残存敷料(160EPG)から虫卵が検出され,これらすべての土壌から幼虫形成卵が確認された.今回の発生原因は,未熟堆肥の散布により土壌に残存した4年前の豚鞭虫の幼虫形成卵と考えられた.本報告は,土壌の上で直接豚を飼育する際の豚鞭虫卵の土壌虫卵検査の重要性を示した.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.67.259