イムノクロマト法による食品中の魚類タンパク質の検出

魚類の主要アレルゲンは筋形質タンパク質のパルブアルブミンである.食品中の魚類タンパク質を検知するために,マサバパルブアルブミンを免疫原として作製したポリクローナル抗体を用いたイムノクロマト法を開発した.本法は,各種魚類のパルブアルブミンと高い交差性を示したが,ウシガエルパルブアルブミンとの交差性は非常に低かった.検出限界は魚類タンパク質濃度で2.0 μg/gであったことから,日本のアレルギー食品表示に求められる性能を十分満たしていた.さらに,測定結果へ食品由来成分が影響しないこと,加熱により変性を受けたパルブアルブミンも測定可能なことを確認した.したがって,本法は魚類由来パルブアルブミンに対し...

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Veröffentlicht in:Shokuhin eiseigaku zasshi 2014/04/25, Vol.55(2), pp.88-93
Hauptverfasser: 柴原, 裕亮, 猪井, 俊敬, 汪, 俊, 山田, 彰一, 塩見, 一雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:魚類の主要アレルゲンは筋形質タンパク質のパルブアルブミンである.食品中の魚類タンパク質を検知するために,マサバパルブアルブミンを免疫原として作製したポリクローナル抗体を用いたイムノクロマト法を開発した.本法は,各種魚類のパルブアルブミンと高い交差性を示したが,ウシガエルパルブアルブミンとの交差性は非常に低かった.検出限界は魚類タンパク質濃度で2.0 μg/gであったことから,日本のアレルギー食品表示に求められる性能を十分満たしていた.さらに,測定結果へ食品由来成分が影響しないこと,加熱により変性を受けたパルブアルブミンも測定可能なことを確認した.したがって,本法は魚類由来パルブアルブミンに対して特異的であり,加工食品における魚類タンパク質の簡便かつ迅速な検知法として有用であると考えられた.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.55.88