ウメ新品種‘翠香’
1. ‘翠香’は農林水産省果樹試験場(現農研機構果樹研究所)において,‘月世界’に‘梅郷’を交雑して獲得した種子より得た実生から選抜したウメ品種である。1999年より「ウメ筑波7号」の系統名を付してウメ第2回系統適応性検定試験に供試し,特性を検討した。2009年に‘翠香’と命名して種苗法による品種登録出願を行い,2011年3月18日に登録番号20721号として品種登録された。2. 樹姿はやや開張性で,樹勢はやや強く,新梢の発生は中程度で,花芽の着生は多い。花粉を有するが,自家不和合性である。自家不和合性遺伝子型はS1S10であり,‘南高’など主要品種とは交雑和合性で,‘南高’の受粉樹として利用...
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Veröffentlicht in: | Kaju Kenkyuujo kenkyuu houkoku 2014-03 (17), p.1-11 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. ‘翠香’は農林水産省果樹試験場(現農研機構果樹研究所)において,‘月世界’に‘梅郷’を交雑して獲得した種子より得た実生から選抜したウメ品種である。1999年より「ウメ筑波7号」の系統名を付してウメ第2回系統適応性検定試験に供試し,特性を検討した。2009年に‘翠香’と命名して種苗法による品種登録出願を行い,2011年3月18日に登録番号20721号として品種登録された。2. 樹姿はやや開張性で,樹勢はやや強く,新梢の発生は中程度で,花芽の着生は多い。花粉を有するが,自家不和合性である。自家不和合性遺伝子型はS1S10であり,‘南高’など主要品種とは交雑和合性で,‘南高’の受粉樹として利用できる。開花期および収穫期はそれぞれ,3月5日,6月19日頃となる。3. 果形は楕円形で,果実重は35g程度と大果となる。滴定酸度は6.0g/100ml程度である。核は果実の大きさの割に小さい。果皮の着色はほとんど無い。酸味や香りに特徴のある梅酒や梅ジュースを生産できる。梅干し加工適性は,ヤニ果の発生があるため,‘南高’より劣る。 |
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ISSN: | 1347-3549 |
DOI: | 10.24514/00002090 |