「地域医療」研修の課題と当院の取り組み: コアとしての医療・福祉連携
2004年度から開始された新医師初期臨床研修制度において2010年度から地域医療研修が必修となったのを受けて, 管理型臨床研修病院との連携を元に2011年度から地域医療研修枠での研修医受け入れが当院で開始された。研修のコアは「生活現場の体験」と「医療・福祉連携」とし, 地域医療部の院外事業と回復期リハビリテーションを中心にプログラムを組んで研修を行なった。研修医からは生活現場での体験が新鮮であったとの声が聞かれる一方で, リハビリテーションは関わりが限定的で見学に留まってしまうとの意見が出されたため, 2012年度はその反省を元に生活現場でのプログラムを増やす一方でリハビリ研修を工夫し, 研修...
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Veröffentlicht in: | Nihon Nōson Igakkai zasshi 2014, Vol.62(5), pp.750-758 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 2004年度から開始された新医師初期臨床研修制度において2010年度から地域医療研修が必修となったのを受けて, 管理型臨床研修病院との連携を元に2011年度から地域医療研修枠での研修医受け入れが当院で開始された。研修のコアは「生活現場の体験」と「医療・福祉連携」とし, 地域医療部の院外事業と回復期リハビリテーションを中心にプログラムを組んで研修を行なった。研修医からは生活現場での体験が新鮮であったとの声が聞かれる一方で, リハビリテーションは関わりが限定的で見学に留まってしまうとの意見が出されたため, 2012年度はその反省を元に生活現場でのプログラムを増やす一方でリハビリ研修を工夫し, 研修医から「集中力を維持できる」研修との評価を受けられるようになった。我々のプログラムは医療・福祉連携の重要性を教育し, 「命と臓器」の先にある最終エンドポイントとしての「生活」に目を向ける契機となる事を目的とした研修であったが, その目的を概ね達成できているものと評価している。 「人口の波」を控えて急性期医療機関と亜急性期医療機関, 慢性期医療機関と在宅・施設の連携 (入口連携-出口連携) は重要性を増しており,「社会が必要とする医師」の養成は喫緊の課題である。日本農村医学会が地域医療研修を重要課題の一つとして位置づけ, 学会を挙げてその質の向上と標準化に取り組むと共に, 社会にその重要性を発信してゆく事が必要と考える。 |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.62.750 |