キク矮化ウイロイド(CSVd)の蔓延を防ぐ鋏等器具の消毒方法

本研究ではCSVdを保毒した植物の汁液にふれた鋏等の器具の消毒方法を検討した。火炎によってCSVdの付着した昆虫針の表面が赤化するまで加熱することでRT-PCR/ハイブリダイゼーション法でCSVdは検出されなくなった。同様の昆虫針を薬液に5秒間浸漬したところ、消毒効果が認められたのは次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)のみであり、エタノール(99%)、ホルマリン(2%)、第三リン酸ナトリウム(5%)では認められなかった。次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)により消毒効果が現れた浸漬時間は15秒以上であり、さらに2分以上浸漬することで、RT-PCR/ハイブリダイゼーション法でCSVdは検...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:愛知県農業総合試験場研究報告 = Research bulletin of the Aichi-ken Agricultural Research Center 2013-12 (45), p.61-67
Hauptverfasser: 中村, 恵章, 福田, 至朗, 桑山, 幸子, 服部, 裕美, 平野, 哲司, 大石, 一史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究ではCSVdを保毒した植物の汁液にふれた鋏等の器具の消毒方法を検討した。火炎によってCSVdの付着した昆虫針の表面が赤化するまで加熱することでRT-PCR/ハイブリダイゼーション法でCSVdは検出されなくなった。同様の昆虫針を薬液に5秒間浸漬したところ、消毒効果が認められたのは次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)のみであり、エタノール(99%)、ホルマリン(2%)、第三リン酸ナトリウム(5%)では認められなかった。次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)により消毒効果が現れた浸漬時間は15秒以上であり、さらに2分以上浸漬することで、RT-PCR/ハイブリダイゼーション法でCSVdは検出されなくなった。次亜塩素酸ナトリウムは有効塩素濃度が3%よりも下がると消毒効果は低下した。次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)を明条件と暗条件に置いて安定性を比較したところ、暗条件に置いた次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度5%)では7日後にも安定していたが、明条件では有効塩素濃度が半分程度に減少していた。薬液は暗所で保存して安定性を維持することが重要である。
ISSN:0388-7995