草生地が点在するアカマツ(Pinus densiflora Sieb. et Zucc.)林放牧地における下層植生の推移
林内に草生地を含む関東地域のアカマツ平地林において,肉用繁殖牛による放牧を行い,下層植生の推移を9年間に渡って調査した。松枯れと放牧の結果林内に生じた草生地では,ハルガヤとニガイチゴが優占していたが,放牧の継続によりこれらが衰退し,シバが優占してきた。アカマツの幼樹が入った草生地では,アカマツが急速に生長した。雑潅木優占地では,いずれの広葉樹も良く採食され,植被率は低下し,地表面の攪乱も進み,ハルガヤが継続して出現するようになった。この結果から,アカマツ林の間伐を行い,130頭・日/ha/年程度の放牧圧で放牧を継続すれば,アカマツの混生したシバ草地に変換できると考えられた。ただし,この場合アカ...
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Veröffentlicht in: | Nippon Sōchi Gakkaishi 2014/01/15, Vol.59(4), pp.237-245 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 林内に草生地を含む関東地域のアカマツ平地林において,肉用繁殖牛による放牧を行い,下層植生の推移を9年間に渡って調査した。松枯れと放牧の結果林内に生じた草生地では,ハルガヤとニガイチゴが優占していたが,放牧の継続によりこれらが衰退し,シバが優占してきた。アカマツの幼樹が入った草生地では,アカマツが急速に生長した。雑潅木優占地では,いずれの広葉樹も良く採食され,植被率は低下し,地表面の攪乱も進み,ハルガヤが継続して出現するようになった。この結果から,アカマツ林の間伐を行い,130頭・日/ha/年程度の放牧圧で放牧を継続すれば,アカマツの混生したシバ草地に変換できると考えられた。ただし,この場合アカマツ実生の発生と生長を押さえられないので,アカマツ幼樹の除去,あるいはシバの生長を妨げないよう下枝を払って庇陰樹とするなどアカマツの制御が必要である。 |
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ISSN: | 0447-5933 2188-6555 |
DOI: | 10.14941/grass.59.237 |