地下水中硝酸性窒素濃度の時空間分布と形成要因について: 沖縄県本島南部琉球石灰岩分布地域を例として

琉球石灰岩分布地帯である沖縄本島南部地域地下水の硝酸性窒素について,現地観測データ等から時空間的動態を把握し,その形成要因を考察した.調査地域の硝酸性窒素は,正規確率分布によく適合しており,環境基準値(10mgL-1)を若干超過するような濃度水準となっている.硝酸性窒素には,地下水流動に伴った上流から下流に向けた窒素負荷源が影響しているとともに,地下ダム築造で形成された地下水流動場に起因する流入・混合作用と希釈・脱窒作用が関与していることを確認できた.硝酸性窒素の経年変化には,農地からの窒素負荷による影響が示唆されるとともに,周年濃度変化には地下水位変動が影響していることを明らかにすることがで...

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Veröffentlicht in:Nōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū 2013/08/25, Vol.81(4), pp.283-291
Hauptverfasser: 中野, 拓治, 安元, 純, 寺澤, 春菜, 名和, 規夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:琉球石灰岩分布地帯である沖縄本島南部地域地下水の硝酸性窒素について,現地観測データ等から時空間的動態を把握し,その形成要因を考察した.調査地域の硝酸性窒素は,正規確率分布によく適合しており,環境基準値(10mgL-1)を若干超過するような濃度水準となっている.硝酸性窒素には,地下水流動に伴った上流から下流に向けた窒素負荷源が影響しているとともに,地下ダム築造で形成された地下水流動場に起因する流入・混合作用と希釈・脱窒作用が関与していることを確認できた.硝酸性窒素の経年変化には,農地からの窒素負荷による影響が示唆されるとともに,周年濃度変化には地下水位変動が影響していることを明らかにすることができた.
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.81.283