アコヤガイ赤変病のアコヤガイで多く蓄積される細胞毒とステロール類

健常貝,病貝をエタノール中でミキサーを使い磨粉し冷暗所に1ヶ月放置して,天然生理活性物質の分離法で濾液の生理活性物質の探索を行った。それぞれの分画をアコヤガイ初代培養血球に加え,細胞毒性を指標に細胞毒を精製した。その結果,病貝には細胞毒成分が多く含まれ,酸化された脂質あるいは糖の含有量が多いことがわかった。また,分画の過程で病貝から多く回収された白色結晶は2種類の植物ステロール,Cholesterolおよびその代謝中間体であった。病貝でCholesterol前駆体の蓄積が顕著であったことから,細胞毒の悪影響でCholesterolが代謝されず,性ホルモンが生成されなかったと推察された。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Suisan Zoshoku 2013-06, Vol.61 (2), p.183-187
Hauptverfasser: 内村, 祐之, 倉本, 誠
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:健常貝,病貝をエタノール中でミキサーを使い磨粉し冷暗所に1ヶ月放置して,天然生理活性物質の分離法で濾液の生理活性物質の探索を行った。それぞれの分画をアコヤガイ初代培養血球に加え,細胞毒性を指標に細胞毒を精製した。その結果,病貝には細胞毒成分が多く含まれ,酸化された脂質あるいは糖の含有量が多いことがわかった。また,分画の過程で病貝から多く回収された白色結晶は2種類の植物ステロール,Cholesterolおよびその代謝中間体であった。病貝でCholesterol前駆体の蓄積が顕著であったことから,細胞毒の悪影響でCholesterolが代謝されず,性ホルモンが生成されなかったと推察された。
ISSN:0371-4217
DOI:10.11233/aquaculturesci.61.183