犬猫における臨床材料からの基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生菌とメタロ-β-ラクタマーゼ産生菌の検出状況と薬剤感受性
2011年4月から2012年11月の間に来院した犬と猫から,基質特異性拡張型β‐ラクタマーゼ(ESBL)産生Escherichia coliが12株,ESBL産生Klebsiella pneumoniaeが1株,およびメタロ‐β‐ラクタマーゼ(MBL)産生Acinetobacter lwoffiiが6株分離された。ESBL産生E. coliは,ラタモキセフ(LMOX),メロペネム(MEPM),クラブラン酸・アモキシシリン,セフメタゾール(CMZ)を除くβ‐ラクタム系に耐性であり,アミカシン(AMK)とホスホマイシンに高い感受性を示した。ESBL産生K. pneumoniaeは,CMZ,LMOX...
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Veröffentlicht in: | 山口獣医学雑誌 = The Yamaguchi journal of veterinary medicine 2012-12 (39), p.13-20 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 2011年4月から2012年11月の間に来院した犬と猫から,基質特異性拡張型β‐ラクタマーゼ(ESBL)産生Escherichia coliが12株,ESBL産生Klebsiella pneumoniaeが1株,およびメタロ‐β‐ラクタマーゼ(MBL)産生Acinetobacter lwoffiiが6株分離された。ESBL産生E. coliは,ラタモキセフ(LMOX),メロペネム(MEPM),クラブラン酸・アモキシシリン,セフメタゾール(CMZ)を除くβ‐ラクタム系に耐性であり,アミカシン(AMK)とホスホマイシンに高い感受性を示した。ESBL産生K. pneumoniaeは,CMZ,LMOX,MEPMを除くβ‐ラクタム系に耐性であり,ゲンタマシン,AMK,スルファメトキサゾール・トリメトプリムに感受性を示した。MBL産生A. lwoffiiはすべてのβ‐ラクタム系に耐性を示したが,ミノサイクリンとAMKに感受性を示した。これらβ‐ラクタマーゼ産生菌感染症のすべての症例は,感受性を示した抗菌薬を投与することにより治癒した。犬猫におけるβ‐ラクタマーゼ産生菌の認識は公衆衛生上も重要であり,動物病院においてβ‐ラクタマーゼ産生菌の存在に留意する必要があると考えられる。 |
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ISSN: | 0388-9335 |