サトウキビ用小型脱葉機の改良とその効果
和三盆の原料として栽培されているサトウキビ生産の省力化を図るため,既存の小型脱葉機について脱葉率向上のための改良を行い,その効果を確認した。1.既存の小型脱葉機について,(1)縦軸ブラシを追加,(2)ブラシの回転方向をサトウキビの流れに対して順回転に変更,(3)サトウキビの送り速度を約20%低減,等の改良を行った。2.脱葉機の性能は,前処理として行うサトウキビ梢頭部の切断位置に大きな影響を受けた。改良機の脱葉率は,梢頭部を浅切りした場合(茎頂は完全に残った状態)は70~82%であり既存機に対する向上効果は認められなかったが,梢頭部を深切りした場合(茎頂の約5cmをカットした状態)は85~99%...
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Veröffentlicht in: | 香川県農業試験場研究報告 2013-03 (63), p.1-7 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 和三盆の原料として栽培されているサトウキビ生産の省力化を図るため,既存の小型脱葉機について脱葉率向上のための改良を行い,その効果を確認した。1.既存の小型脱葉機について,(1)縦軸ブラシを追加,(2)ブラシの回転方向をサトウキビの流れに対して順回転に変更,(3)サトウキビの送り速度を約20%低減,等の改良を行った。2.脱葉機の性能は,前処理として行うサトウキビ梢頭部の切断位置に大きな影響を受けた。改良機の脱葉率は,梢頭部を浅切りした場合(茎頂は完全に残った状態)は70~82%であり既存機に対する向上効果は認められなかったが,梢頭部を深切りした場合(茎頂の約5cmをカットした状態)は85~99%と向上し,仕上げ調製作業が省略できるレベルであった。3.100本のサトウキビの脱葉に要する作業時間は,改良機21分,既存機55分,手作業73分となり,改良機の利用により調製作業労力を軽減することができた。4.サトウキビの糖度は,穂先が特に低く根元ほど高くなる傾向を示した。サトウキビの茎頂約5cmの部分の糖分および質量は全体の1%未満と少ないため,改良機を使用する際は梢頭部を深切りした方が作業労力や生産コストの面で有利と考えられた。 |
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ISSN: | 0374-8804 |