暑寒別川における異なるサイズで放流したサケの河川回帰率

サケは放流サイズの大型化が海洋生活初期の生残を向上させると考えられている。北海道日本海北部地区の暑寒別川で1995年級群と1996年級群を用い,放流サイズが異なる2群を標識放流し,河川回帰率を調査した。放流時の平均尾叉長および平均体重は1995年級群の小型群が49mm,0.95g,大型群が54mm,1.32g,1996年級群は前者が46mm,0.77g,後者が51mm,1.09gであった。回帰調査は1998~2001年に回帰した3~5年魚の雌を対象とし,採卵時に耳石を回収し標識の有無を確認した。回帰率は1995年級群の小型群が0.105%,大型群が0.097%,1996年級群は0.109%と0...

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Veröffentlicht in:北海道水産試験場研究報告 = Scientific reports of Hokkaido Fisheries Research Institutes 2013-03 (83), p.13-17
Hauptverfasser: 實吉, 隼人, 宮腰, 靖之, 工藤, 智, 河村, 博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:サケは放流サイズの大型化が海洋生活初期の生残を向上させると考えられている。北海道日本海北部地区の暑寒別川で1995年級群と1996年級群を用い,放流サイズが異なる2群を標識放流し,河川回帰率を調査した。放流時の平均尾叉長および平均体重は1995年級群の小型群が49mm,0.95g,大型群が54mm,1.32g,1996年級群は前者が46mm,0.77g,後者が51mm,1.09gであった。回帰調査は1998~2001年に回帰した3~5年魚の雌を対象とし,採卵時に耳石を回収し標識の有無を確認した。回帰率は1995年級群の小型群が0.105%,大型群が0.097%,1996年級群は0.109%と0.138%であった。1996年級群の回帰率は小型群に比べて大型群が約1.3倍の差がみられたが,1995年級群は差がみられず,放流サイズの大型化が常には回帰率を向上させないことが示された。
ISSN:2185-3290