有明海の覆砂漁場における低天端型の堤による砂の流失抑制とアサリの生残

筆者らは,捨石を材料とした小規模な潜堤をアサリの覆砂漁場に導入し,底質の安定を図る実証実験を行っている。覆砂面の地盤高の変化,アサリの分布を調査した結果,砂の移動による地盤高の変化はあるが砂の流失は抑制できた。また,天然のアサリ稚貝の加入も観察され,それら加入群が越冬して成貝まで成長した。小規模な潜堤では,砂の移動を完全に抑えることはできないので,整地作業という維持管理対策を必要に応じて実施することにより,潜堤の機能を維持でき,アサリ漁場として持続的に利用できることが示唆された。...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:水産技術 = Journal of fisheries technology 2012-09, Vol.5 (1), p.107-114
Hauptverfasser: 中川, 元也, 平野, 忠彦, 島谷, 学, 石村, 忠昭, 柳瀬, 知之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:筆者らは,捨石を材料とした小規模な潜堤をアサリの覆砂漁場に導入し,底質の安定を図る実証実験を行っている。覆砂面の地盤高の変化,アサリの分布を調査した結果,砂の移動による地盤高の変化はあるが砂の流失は抑制できた。また,天然のアサリ稚貝の加入も観察され,それら加入群が越冬して成貝まで成長した。小規模な潜堤では,砂の移動を完全に抑えることはできないので,整地作業という維持管理対策を必要に応じて実施することにより,潜堤の機能を維持でき,アサリ漁場として持続的に利用できることが示唆された。
ISSN:1883-2253