水田域における魚類研究の現状と課題: 生息環境の保全・向上に向けての評価の必要性

土地改良法における環境配慮の原則化から約10年が経過した.本稿ではここ十数年の水田域魚類研究について「評価」を軸にレビューした.「評価」は環境配慮を順応的に実施していく上で不可欠の要素である.HEP等に用いられるSIモデル研究ではモデルの複雑化が進むとともにモデルは非公開であることが多く情報の集約化とその公開が課題と考えられた.また,水域の分断は大きな問題である.このため移動生態など知見の蓄積が進むようになり最近ではネットワーク状態を評価する,あるいはその評価に繋がりうる研究も出てきた.同時に対象とする空間スケールにも広がりが生まれてきた.生息場の空間配置を考慮した評価などそれぞれの課題を整理...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Nōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū 2012/08/25, Vol.80(4), pp.367-373
Hauptverfasser: 竹村, 武士, 水谷, 正一, 森, 淳, 小出水, 規行, 渡部, 恵司, 西田, 一也
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:土地改良法における環境配慮の原則化から約10年が経過した.本稿ではここ十数年の水田域魚類研究について「評価」を軸にレビューした.「評価」は環境配慮を順応的に実施していく上で不可欠の要素である.HEP等に用いられるSIモデル研究ではモデルの複雑化が進むとともにモデルは非公開であることが多く情報の集約化とその公開が課題と考えられた.また,水域の分断は大きな問題である.このため移動生態など知見の蓄積が進むようになり最近ではネットワーク状態を評価する,あるいはその評価に繋がりうる研究も出てきた.同時に対象とする空間スケールにも広がりが生まれてきた.生息場の空間配置を考慮した評価などそれぞれの課題を整理した.
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.80.367