オリザリンおよびコルヒチン処理によるスノキ属植物における倍数体の作出

我が国に自生するスノキ属植物とブルーベリー栽培品種において,多芽体由来シュートを用いた染色体倍加を検討した.オリザリンとコルヒチンを様々な濃度や時間でシュートに処理し,その後5 mg・L−1 zeatinを添加したMW培地で培養した.培養したシュートの腋芽から新たに発生したシュートの倍数性を解析した.染色体倍加個体の誘導率は有糸分裂阻害物質の種類,処理濃度,処理時間および供試した種により異なったが,本処理条件内では,オリザリンの方がコルヒチンより高い値を示した.特に,0.005%・24時間でオリザリン処理を行った場合,北部ハイブッシュブルーベリー‘Berkeley’,スノキ,コケモモおよびクロ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Engeigaku kenkyuu 2012, Vol.11(2), pp.205-212
Hauptverfasser: 津田, 浩利, 小島, 祥子, 鉄村, 琢哉, 小松, 春喜, 國武, 久登
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:我が国に自生するスノキ属植物とブルーベリー栽培品種において,多芽体由来シュートを用いた染色体倍加を検討した.オリザリンとコルヒチンを様々な濃度や時間でシュートに処理し,その後5 mg・L−1 zeatinを添加したMW培地で培養した.培養したシュートの腋芽から新たに発生したシュートの倍数性を解析した.染色体倍加個体の誘導率は有糸分裂阻害物質の種類,処理濃度,処理時間および供試した種により異なったが,本処理条件内では,オリザリンの方がコルヒチンより高い値を示した.特に,0.005%・24時間でオリザリン処理を行った場合,北部ハイブッシュブルーベリー‘Berkeley’,スノキ,コケモモおよびクロマメノキにおいて23.3,5.6,40.0および57.8%の染色体倍加個体が得られた.これらの染色体倍加個体は,ラビットアイブルーベリー台木に接ぎ木した後,順調な生育を示している.以上のように,多芽体由来シュートへのオリザリン処理により,スノキ属植物の染色体倍加個体を効率的に誘導できることが明らかになった.
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.11.205