ヒノキ若齢林の斜面中腹部と下部における土壌窒素無機化の年変動

24年生ヒノキ人工林の斜面中腹部と下部において,土壌窒素の無機化量を2009年5月から2011年4月まで2年間継続して測定した。窒素無機化量の測定は,レジンコア法による現地培養法で行った。斜面中腹部の窒素無機化量と硝化率は斜面下部と同程度に高く,斜面位置による窒素無機化特性の違いは見られなかった。一方,窒素無機化量は年によって異なり,2010年が2009年より有意に高い値を示した。硝化率もまた,2010年が2009年より高かった。2009年と2010年の年平均気温はほとんど変わらなかったが,降水量は2010年が2009年より多かった。窒素無機化量は年変動を示すことから,森林生態系の窒素循環を定...

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Veröffentlicht in:信州大学農学部AFC報告 2012-03 (10), p.109-114
Hauptverfasser: 細川, 奈々枝, 伊東, 大介, 小林, 元, 平井, 敬三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:24年生ヒノキ人工林の斜面中腹部と下部において,土壌窒素の無機化量を2009年5月から2011年4月まで2年間継続して測定した。窒素無機化量の測定は,レジンコア法による現地培養法で行った。斜面中腹部の窒素無機化量と硝化率は斜面下部と同程度に高く,斜面位置による窒素無機化特性の違いは見られなかった。一方,窒素無機化量は年によって異なり,2010年が2009年より有意に高い値を示した。硝化率もまた,2010年が2009年より高かった。2009年と2010年の年平均気温はほとんど変わらなかったが,降水量は2010年が2009年より多かった。窒素無機化量は年変動を示すことから,森林生態系の窒素循環を定量的に評価する上で,土壌窒素の無機化を継続して調査することが重要であるといえる。
ISSN:1348-7892