アサリ資源回復にむけての人工転石帯の有効性
アサリ資源の回復に向けて、転石帯の有効性を立証するため、中津市小祝地先に人工的に造成された転石帯と、それに隣接する砂質帯において、アサリ着底稚貝の分布状況、地盤の粒度組成及び温度環境について比較調査を行った。1. 人工転石帯における最低水温は0.6℃、最高水温は41℃、最低泥温は1.8℃、最高泥温は34.3℃であったが、それらの温度が継続することはなかった。2. 地盤の中央粒径値は砂質帯に比べ人工転石帯の方が大きく、8月に低い値となったがその後回復した。3. アサリの初期着定稚貝(殻長0.2~2mm)の数は全ての調査月で人工転石帯の方が多く確認された。4. 地盤の粒度組成がアサリ初期着底稚貝の...
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Veröffentlicht in: | 大分県農林水産研究指導センター研究報告 = Bulletin of Oita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Research Center Forestry and Fisheries Research Center, 2011-03 (1), p.23-28 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | アサリ資源の回復に向けて、転石帯の有効性を立証するため、中津市小祝地先に人工的に造成された転石帯と、それに隣接する砂質帯において、アサリ着底稚貝の分布状況、地盤の粒度組成及び温度環境について比較調査を行った。1. 人工転石帯における最低水温は0.6℃、最高水温は41℃、最低泥温は1.8℃、最高泥温は34.3℃であったが、それらの温度が継続することはなかった。2. 地盤の中央粒径値は砂質帯に比べ人工転石帯の方が大きく、8月に低い値となったがその後回復した。3. アサリの初期着定稚貝(殻長0.2~2mm)の数は全ての調査月で人工転石帯の方が多く確認された。4. 地盤の粒度組成がアサリ初期着底稚貝の生息密度に影響を及ぼしていると考えられ、人工転石帯の方がアサリの着底にとって好条件であり、初期着底稚貝を集積させる場合に有効であると考えられた。5. 殻長2mm以上のアサリ稚貝はほとんど採集されなかったため、砂質帯と人工転石帯との比較ができなかった。 |
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ISSN: | 2188-5273 |