豚における麦焼酎粕の給与法及び肉質に及ぼす効果
未利用資源である麦焼酎粕の飼料化を目指して、バルククーラーを利用した冷蔵保存及び乳酸菌発酵による常温保存を行い、飼料としての安定性の検討を行った。さらに麦焼酎粕液部の肥育豚への給与試験を行い増体、肉質分析を実施し飼料としての有用性を検討した。1. 麦焼酎粕液部をバルククラーで4℃に保存することにより酵母菌が優勢となり、27日後まで雑菌の混入を認めず、pHは4以下を維持した。また、乳酸菌と廃糖蜜をを添加することでpHは0.2低下し、添加前のpHに戻るまで11日間であった。一方、無添加常温保存の麦焼酎粕液部は継続的にpHが上昇し、1ケ月後には5.1となった。2. 給与時の機械作動音に反応して給餌器...
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Veröffentlicht in: | 大分県農林水産研究指導センター研究報告 = Bulletin of Oita Prefectural Agriculture, Forestry and Fisheries Research Center Forestry and Fisheries Research Center, 2011-03 (1), p.21-25 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 未利用資源である麦焼酎粕の飼料化を目指して、バルククーラーを利用した冷蔵保存及び乳酸菌発酵による常温保存を行い、飼料としての安定性の検討を行った。さらに麦焼酎粕液部の肥育豚への給与試験を行い増体、肉質分析を実施し飼料としての有用性を検討した。1. 麦焼酎粕液部をバルククラーで4℃に保存することにより酵母菌が優勢となり、27日後まで雑菌の混入を認めず、pHは4以下を維持した。また、乳酸菌と廃糖蜜をを添加することでpHは0.2低下し、添加前のpHに戻るまで11日間であった。一方、無添加常温保存の麦焼酎粕液部は継続的にpHが上昇し、1ケ月後には5.1となった。2. 給与時の機械作動音に反応して給餌器に向かう豚があった一方で、嗜好性が悪く途中で給与を中止した豚もあり、個体管理の場合には嗜好性が明確に分かれた。一方、群管理の場合には嗜好性低下は認められなかった。また、麦焼酎粕液部の給与が原因と考えられる下痢、呼吸器病等の発生は認められなかった。3. 1日当たり1L麦焼酎粕液部を給与した試験区と対照区でD. Gに有意差は認められなかった。4. 肉質分析結果では、水分含量、加熱損失率、脂肪色のL値で試験区と対照区に有意差が認められた。特に脂肪色L値は明らかに試験区で高く、焼酎粕を給与することにより脂肪色が白くなった。また、遊離アミノ酸総量、加圧保水力で試験区の方が良好な値を示す傾向であった。 |
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ISSN: | 2188-5273 |