泌乳牛へのナタネ油粕給与が乳生産性と栄養代謝に及ぼす影響
ナタネ油粕給与が乳生産性や栄養代謝状態等に及ぼす影響を検討するため、泌乳牛10頭(初産4頭,2産6頭)を供試し,乾物中8.3%のナタネ油粕を給与する試験区と給与しない対照区を設け、1期14日間のクロスオーバー法で飼養試験を行なったところ,以下の結果が得られた。(1)各試験期終了時の体重は対照区584kgに対し試験区573kgで,試験区が有意に少なかった(P<0.05)。(2)乾物摂取量,日平均乳量,4%脂肪補正乳量は両区間に差はなかった。(3)乳成分率では,乳蛋白質率は対照区3.12%に対し試験区3.06%,無脂固形分率は対照区8.63%に対し試験区8.57%で,いずれも試験区が有意に低かった...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 兵庫県立農林水産技術総合センター研究報告. 畜産編 2012-03 (48), p.11-16 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | ナタネ油粕給与が乳生産性や栄養代謝状態等に及ぼす影響を検討するため、泌乳牛10頭(初産4頭,2産6頭)を供試し,乾物中8.3%のナタネ油粕を給与する試験区と給与しない対照区を設け、1期14日間のクロスオーバー法で飼養試験を行なったところ,以下の結果が得られた。(1)各試験期終了時の体重は対照区584kgに対し試験区573kgで,試験区が有意に少なかった(P<0.05)。(2)乾物摂取量,日平均乳量,4%脂肪補正乳量は両区間に差はなかった。(3)乳成分率では,乳蛋白質率は対照区3.12%に対し試験区3.06%,無脂固形分率は対照区8.63%に対し試験区8.57%で,いずれも試験区が有意に低かった(P<0.05)。乳脂率と乳糖率は両区間に差はなかった。(4)第一胃液性状では,飼料給与の前,後ともに,pH,アンモニア態窒素濃度,総揮発性脂肪酸(VFA)濃度,VFA構成割合,第一胃内原虫総数およびその種類別構成比率は両区間に差はなかった。(5)血液成分では,無機リンが対照区5.72mg/dlに対し試験区4.85mg/dlで,試験区が有意に低かった(P<0.05)が,ヘマトクリット、総蛋白質,アルブミン,尿素窒素,総コレステロール,カルシウム,アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ及びγグルタミルトランスペプチターゼは両区間に差はなかった。以上より,泌乳牛へのナタネ油粕給与は体重の減少,乳蛋白質率の低下およびミネラル代謝の低下などの影響が示唆された。 |
---|---|
ISSN: | 1347-7730 |