母乳哺育により母ラットの摂取タンパク質特異的に仔ラットのTh2応答が抑制される

食餌中のタンパク質が卵白由来のみのE群, 牛乳由来のみのM群に分けてラットを飼育した。各群ラットの母乳中に, 各々の食餌タンパク質とIgAとの免疫複合体が存在することをサンドイッチELISA, ゲル濾過で確認した。また母乳のみで育った両群の3週齢の仔ラットに卵白タンパク質を免疫した場合, E群においてオボムコイド, オボアルブミンに対する血清IgG1 産生が抑制されていた。一方, 牛乳タンパク質を免疫した場合には, M群においてカゼインに対する血清IgG1産生が抑制されていた。よって, 母乳哺育によって母親が食べたタンパク質特異的にTh2応答が抑制されることが判明した。さらに, この母乳による...

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Veröffentlicht in:Nihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi 2012, Vol.65(1), pp.13-19
Hauptverfasser: 木津, 久美子, 廣瀬, 潤子, 本庄, 勉, 成田, 宏史
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:食餌中のタンパク質が卵白由来のみのE群, 牛乳由来のみのM群に分けてラットを飼育した。各群ラットの母乳中に, 各々の食餌タンパク質とIgAとの免疫複合体が存在することをサンドイッチELISA, ゲル濾過で確認した。また母乳のみで育った両群の3週齢の仔ラットに卵白タンパク質を免疫した場合, E群においてオボムコイド, オボアルブミンに対する血清IgG1 産生が抑制されていた。一方, 牛乳タンパク質を免疫した場合には, M群においてカゼインに対する血清IgG1産生が抑制されていた。よって, 母乳哺育によって母親が食べたタンパク質特異的にTh2応答が抑制されることが判明した。さらに, この母乳によるTh2応答の抑制は, 離乳後3週間で解除される可逆的なものであった。
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.65.13