ミジンコウキクサを試験生物とした生長阻害試験法の検討

ミジンコウキクサ(Wolffia globosa)を試験生物とした生長阻害試験法を検討した。ミジンコウキクサはSIS培地(Swedish standard medium)で良好な生長が認められた。Lemna属ウキクサに対する生長阻害試験の試験指針(OECD-TG221)の環境条件下で培養したところ,7日間の培養で約10倍(葉状体数)の生長が認められ,ミジンコウキクサの生長速度がOECD-TG221の基準を満たしていることを確認した。より簡易な試験法開発のため,試験容器として48wellのマルチディッシュプレート(48wellプレート)の使用を検討した。基準物質(3,5-ジクロロフェノール)を被...

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Veröffentlicht in:農薬調査研究報告 = Research report of agricultural chemicals 2013-02 (4), p.1-4
Hauptverfasser: 石原, 悟, 近藤, 美和
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ミジンコウキクサ(Wolffia globosa)を試験生物とした生長阻害試験法を検討した。ミジンコウキクサはSIS培地(Swedish standard medium)で良好な生長が認められた。Lemna属ウキクサに対する生長阻害試験の試験指針(OECD-TG221)の環境条件下で培養したところ,7日間の培養で約10倍(葉状体数)の生長が認められ,ミジンコウキクサの生長速度がOECD-TG221の基準を満たしていることを確認した。より簡易な試験法開発のため,試験容器として48wellのマルチディッシュプレート(48wellプレート)の使用を検討した。基準物質(3,5-ジクロロフェノール)を被験物質として生長阻害試験を行った結果,葉状体数から算出した生長速度を基に算出した半数生長阻害濃度は,100mLビーカー,48wellプレートを試験容器とした試験でそれぞれ3.06,3.10mg/Lであり,同程度の結果が得られた。以上の結果より,OECD-TG221に準じた試験における試験生物として,ミジンコウキクサが有用であることが示唆された。また,微小なミジンコウキクサを試験生物とした特徴を生かし,生長阻害試験の試験容器として,48wellプレートが利用できると考えられた。
ISSN:2185-0348