冬季の沖縄県北部亜熱帯広葉樹林地域における CO2 フラックスの地点および観測日による変動実態
本研究では,冬季に沖縄県北部亜熱帯広葉樹林地の沢沿い複数地点での CO2 フラックス,地温測定および土壌水分測定により,CO2 フラックスの地点間および観測日による変動実態を把握し,既往研究と比較した.さらに,対象地点の土壌の粒度分布,有機物含有量,根量と CO2 フラックスの関係について解析した.また,温度制御した円筒管土壌呼吸実験により対象土壌の CO2 フラックスの温度依存性について確認した.その結果,次の①~⑤が認められた.① CO2 フラックスはばらつきがあり,南尾根で最大,谷に向かって小さくなる傾向にあった.同じ観測日での地温の測定地点間差は小さく,各地点の観測時の温度差が CO2...
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Veröffentlicht in: | 土壌の物理性 2012, Vol.122, pp.23-31 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 本研究では,冬季に沖縄県北部亜熱帯広葉樹林地の沢沿い複数地点での CO2 フラックス,地温測定および土壌水分測定により,CO2 フラックスの地点間および観測日による変動実態を把握し,既往研究と比較した.さらに,対象地点の土壌の粒度分布,有機物含有量,根量と CO2 フラックスの関係について解析した.また,温度制御した円筒管土壌呼吸実験により対象土壌の CO2 フラックスの温度依存性について確認した.その結果,次の①~⑤が認められた.① CO2 フラックスはばらつきがあり,南尾根で最大,谷に向かって小さくなる傾向にあった.同じ観測日での地温の測定地点間差は小さく,各地点の観測時の温度差が CO2 フラックスの差に与えた影響は小さいと判断された.②既往の研究との比較では,本調査での値は A0 層除去の影響により小さかったと判断できた.③観測日の温度の違いによる CO2 フラックスの違いは明確ではなかった.それに対して,土壌水分の増加により CO2 フラックスが減少するという土壌呼吸特性が見られた.④本研究での観測では,粒度組成,有機物量,根量などとCO2 フラックスの関連性は明確ではなかった.⑤土層実験により温度依存性を調べた結果,既往研究で示された Q10 値の範囲内の結果を得た. |
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ISSN: | 0387-6012 2435-2497 |
DOI: | 10.34467/jssoilphysics.122.0_23 |