ロングリーチグラップルを用いた間伐作業システムの開発 : システム生産性と伐出コスト

伐倒した全木を路端まで引き寄せる木寄工程にロングリーチグラップルを用いた間伐作業システムを開発すること目的に,本報では列状間伐における上荷の生産性を明らかにし,従来型の機械であるウィンチ付グラップルとの比較試験を行うとともに,本作業システム全体の労働生産性と伐出コストを評価した。列状間伐における上荷の生産性は,伐木工程と木寄工程との連携性を高めた場合5.3m^3/時であった。システム全体では,列状間伐の場合,上荷と下荷を合わせて90m程度の範囲内で,労働生産性は15.8m^3/人日,伐出コストは2,925円/m^3となり,ウィンチ付グラップルを用いた場合と比較すると600円/m^3程度安くなっ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:森林利用学会誌 2011/07/31, Vol.26(3), pp.173-180
Hauptverfasser: 中澤, 昌彦, 今冨, 裕樹, 岡, 勝, 田中, 良明, 吉田, 智佳史, 上村, 巧, 山口, 浩和, 鈴木, 秀典, 梅田, 修史, 高橋, 雅弘, 藤井, 義人
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:伐倒した全木を路端まで引き寄せる木寄工程にロングリーチグラップルを用いた間伐作業システムを開発すること目的に,本報では列状間伐における上荷の生産性を明らかにし,従来型の機械であるウィンチ付グラップルとの比較試験を行うとともに,本作業システム全体の労働生産性と伐出コストを評価した。列状間伐における上荷の生産性は,伐木工程と木寄工程との連携性を高めた場合5.3m^3/時であった。システム全体では,列状間伐の場合,上荷と下荷を合わせて90m程度の範囲内で,労働生産性は15.8m^3/人日,伐出コストは2,925円/m^3となり,ウィンチ付グラップルを用いた場合と比較すると600円/m^3程度安くなった。一方,点状間伐の場合は,上荷と下荷を合わせて60m程度の範囲内で,労働生産性は11.2m^3/人日,伐出コストは4,129円/m^3であった。高い機械費に見合う年間の稼働日数つまり素材生産量を確保する必要はあるが,ロングリーチグラップルを用いた間伐作業システムは,高い生産性と低コスト化が期待できることが明らかとなった。
ISSN:1342-3134
2189-6658
DOI:10.18945/jjfes.KJ00007331805