宮古島のトウガン施設栽培圃場において2009年に観察されたナミハダニ黄緑型の広域発生とその後の消滅
沖縄の南西部に位置する先島諸島においては,ナミハダニ黄緑型Tetranychus urticae(green form)は稀な種であると思われてきたが,我々は,本諸島に属する宮古島の広範囲にわたるトウガン栽培施設において,2009年に本種が同時的に発生したことを明らかにした.この年,本種が発生した圃場は調査圃場の43%にのぼった.一方,翌2010年には本種の発生は自然に収束し,1月から5月にかけて調査圃場のわずか3%で発見されたにすぎず,その後発見されなくなった.この結果は,本種は宮古島では一時的に増加できるものの,永続的な定着ができないことを示唆する.なお,トウガンにおける他のTetanyc...
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Veröffentlicht in: | Nihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi 2011/11/25, Vol.55(4), pp.241-247 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 沖縄の南西部に位置する先島諸島においては,ナミハダニ黄緑型Tetranychus urticae(green form)は稀な種であると思われてきたが,我々は,本諸島に属する宮古島の広範囲にわたるトウガン栽培施設において,2009年に本種が同時的に発生したことを明らかにした.この年,本種が発生した圃場は調査圃場の43%にのぼった.一方,翌2010年には本種の発生は自然に収束し,1月から5月にかけて調査圃場のわずか3%で発見されたにすぎず,その後発見されなくなった.この結果は,本種は宮古島では一時的に増加できるものの,永続的な定着ができないことを示唆する.なお,トウガンにおける他のTetanychus属ハダニ類の発生頻度と種構成は,2009年と2010年の間で有意に異ならず,ナミハダニ黄緑型の発生は同属他種の発生には影響しなかったことが示唆された. |
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ISSN: | 0021-4914 1347-6068 |
DOI: | 10.1303/jjaez.2011.241 |