多発性気管支囊胞の犬の1例
9歳齢の雌のポメラニアンが,約1年前からの発咳を主訴に近医を受診した. 近医での加療中に状態の悪化を認めたため,精査・治療を希望し大阪府立大学獣医臨床センターに来院した. 初診時,重度呼吸困難を呈し,興奮時のチアノーゼを認めた. 呼吸音は後葉周辺部のみで聴診され,亢進が認められた. 一般身体検査およびX線検査では肺気腫を疑った. CT検査では,胸腔内の大部分を占める囊胞性病変と,一部に正常な肺の存在を確認したため,外科的切除を考慮し試験的開胸術を実施した. 開胸下にて切除可能部位を切除後,残存した囊胞に対して縫縮術を施した. 切除組織は病理組織学的に気管支囊胞と診断された. 術後8日目には呼吸...
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Veröffentlicht in: | Nippon Juishikai zasshi 2010/12/20, Vol.63(12), pp.950-953 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 9歳齢の雌のポメラニアンが,約1年前からの発咳を主訴に近医を受診した. 近医での加療中に状態の悪化を認めたため,精査・治療を希望し大阪府立大学獣医臨床センターに来院した. 初診時,重度呼吸困難を呈し,興奮時のチアノーゼを認めた. 呼吸音は後葉周辺部のみで聴診され,亢進が認められた. 一般身体検査およびX線検査では肺気腫を疑った. CT検査では,胸腔内の大部分を占める囊胞性病変と,一部に正常な肺の存在を確認したため,外科的切除を考慮し試験的開胸術を実施した. 開胸下にて切除可能部位を切除後,残存した囊胞に対して縫縮術を施した. 切除組織は病理組織学的に気管支囊胞と診断された. 術後8日目には呼吸状態もやや改善し,歩行可能となるなど,良好に回復した. |
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ISSN: | 0446-6454 2186-0211 |
DOI: | 10.12935/jvma.63.950 |