近赤外分光画像を用いた和牛肉のロース芯内オレイン酸分布測定法

和牛肉の脂質は風味や多汁性に深く関与していることが知られ、脂肪交雑の程度に加えて脂質を客観的かつ定量的に評価することが求められている。本研究では、黒毛和種の最長筋(以下、ロース芯)内に分布するオレイン酸割合を非破壊かつ迅速に測定する手法の開発を目的とした。ロース芯の近赤外分光画像を取得後、分光反射率画像を作成し直交する2軸によって4領域に分割した反射率(中間値)と理化学的測定値との関係から検量モデルを作成した。検量モデルは従属変数を理化学的測定値、説明変数を2波長の反射率とする重回帰式からなり、検量モデルの精度は相関係数0.726、未知試料を測定した時の予測標準誤差は1.213%であった。近赤...

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Veröffentlicht in:肉用牛研究会報 2011-06 (91), p.2-7
Hauptverfasser: 田中, 等幸, 丸山, 新, 棚橋, 英樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:和牛肉の脂質は風味や多汁性に深く関与していることが知られ、脂肪交雑の程度に加えて脂質を客観的かつ定量的に評価することが求められている。本研究では、黒毛和種の最長筋(以下、ロース芯)内に分布するオレイン酸割合を非破壊かつ迅速に測定する手法の開発を目的とした。ロース芯の近赤外分光画像を取得後、分光反射率画像を作成し直交する2軸によって4領域に分割した反射率(中間値)と理化学的測定値との関係から検量モデルを作成した。検量モデルは従属変数を理化学的測定値、説明変数を2波長の反射率とする重回帰式からなり、検量モデルの精度は相関係数0.726、未知試料を測定した時の予測標準誤差は1.213%であった。近赤外分光反射率画像に検量モデルを適用し、オレイン酸割合の分布を可視化することで、ロース芯内分布の定量的比較が可能となった。
ISSN:0386-8419