餌料藻類3種のアゲマキ稚貝に対する餌料価値

アゲマキの種苗生産技術を確立する上で基礎的な知見を得ることを目的に、Chaetoceros gracilis、Pavlova lutheri、Tetraselmis sp.の計3種の餌料藻類をアゲマキ稚貝に単独投与し、飼育経過に伴う稚貝の成長の推移や、試験終了時の生残率、さらに1個体当りの摂餌量を求め、各餌料藻類の餌料価値について検討した。飼育試験終了時の生残率は3試験区とも90%以上でほとんど変わらなかったが、成長には有意な差が認められた。アゲマキの比成長率はC. gracilis、P. lutheriおよびT. sp. を投与した試験区でそれぞれ167、119、19%とC. gracili...

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Veröffentlicht in:佐賀県有明水産振興センター研究報告 = Bulletin of Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center 1998-03 (18), p.21-24
Hauptverfasser: 古川, 泰久, 伊藤, 史郎, 吉本, 宗央
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:アゲマキの種苗生産技術を確立する上で基礎的な知見を得ることを目的に、Chaetoceros gracilis、Pavlova lutheri、Tetraselmis sp.の計3種の餌料藻類をアゲマキ稚貝に単独投与し、飼育経過に伴う稚貝の成長の推移や、試験終了時の生残率、さらに1個体当りの摂餌量を求め、各餌料藻類の餌料価値について検討した。飼育試験終了時の生残率は3試験区とも90%以上でほとんど変わらなかったが、成長には有意な差が認められた。アゲマキの比成長率はC. gracilis、P. lutheriおよびT. sp. を投与した試験区でそれぞれ167、119、19%とC. gracilisが最も良かった。一方、1個体当りの最大摂餌量は、C. gracilis、P. lutheriの約0.1㎎に対し、T. sp. は1.2mgと最も多かった。以上のことから、アゲマキ稚貝には餌料効率の点からC. gracilis が有効な餌料種であると考えられた。
ISSN:0919-1143