犬の免疫介在性多発性関節炎16例の 臨床的特徴と治療成績

免疫介在性多発性関節炎と診断された16例の臨床的特徴と長期治療成績を検討した。若-中年齢(2-8歳;14例)、小型犬(<7 kg;12例)、膝関節(15例)・手根関節(9例)での好発傾向が認められた。臨床的な主な異常所見として、歩行異常(16/16例)、発熱(11/16例)、関節液中の好中球増加(12/12例)が認められた。X線検査におけるびらん性関節炎(EPA)の特徴が10例で認められ、他の6例は非びらん性関節炎(NEPA)に分類された。EPAの10例はすべて雌で、6例はミニチュア・ダックスフントであった。プレドニゾロンを用いた導入治療(1.25-3.4 mg/kg/day)に全例が反応して...

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Veröffentlicht in:Jūi masui gekagaku zasshi 2010, Vol.41(1), pp.1-7
Hauptverfasser: 伊東, 輝夫, 西, 敦子, 池田, 文子, 水永, 夕葉, 藤本, 誠一郎, 椎, 宏樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:免疫介在性多発性関節炎と診断された16例の臨床的特徴と長期治療成績を検討した。若-中年齢(2-8歳;14例)、小型犬(<7 kg;12例)、膝関節(15例)・手根関節(9例)での好発傾向が認められた。臨床的な主な異常所見として、歩行異常(16/16例)、発熱(11/16例)、関節液中の好中球増加(12/12例)が認められた。X線検査におけるびらん性関節炎(EPA)の特徴が10例で認められ、他の6例は非びらん性関節炎(NEPA)に分類された。EPAの10例はすべて雌で、6例はミニチュア・ダックスフントであった。プレドニゾロンを用いた導入治療(1.25-3.4 mg/kg/day)に全例が反応して臨床的改善がみられ、ほとんどは低用量(0-0.9 mg/kg/day, 中央値0.25)で維持できていた。NEPAの6例のうち、特発性NEPAに分類された4例では投薬終了後も21-47ヵ月間再発することなく寛解が維持されている。長期追跡できたEPAの7例中6例は低用量プレドニゾロンの持続投与で良好なQOLが維持されており、別の1例は飼主の希望で休薬したが歩行機能は維持されている。
ISSN:0916-5908
1349-7669
DOI:10.2327/jvas.41.1