福井県内における人および鶏肉由来基質特異性拡張型βラクタマーゼ産生大腸菌の分子疫学的解析

鶏肉由来16株および患者由来22株の基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生大腸菌の分子疫学的性状を比較した. 鶏肉由来株の血清型はO78:H9およびO25:H4などが主であったのに対し,患者由来株ではO1:H6,O25:H4およびO86a:H18などであった. O25:H4 型株のCTX-M 型は鶏肉由来株ではCTX-M-3,患者由来株ではCTX-M-14およびCTX-M-27であった. いっぽう,海外で広がりつつあるCTX-M-15 を産生するO25:H4型クローン株は分離されなかった. Ceftriaxoneの最小発育阻止濃度は,患者由来株に対してよりも鶏肉由来株に対しての方が高値を示した(...

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Veröffentlicht in:Nippon Juishikai zasshi 2010/11/20, Vol.63(11), pp.883-887
Hauptverfasser: 石畝, 史, 永田, 暁洋, 鈴木, 里和, 山崎, 史子, 望月, 典郎, 荒川, 宜親
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:鶏肉由来16株および患者由来22株の基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ産生大腸菌の分子疫学的性状を比較した. 鶏肉由来株の血清型はO78:H9およびO25:H4などが主であったのに対し,患者由来株ではO1:H6,O25:H4およびO86a:H18などであった. O25:H4 型株のCTX-M 型は鶏肉由来株ではCTX-M-3,患者由来株ではCTX-M-14およびCTX-M-27であった. いっぽう,海外で広がりつつあるCTX-M-15 を産生するO25:H4型クローン株は分離されなかった. Ceftriaxoneの最小発育阻止濃度は,患者由来株に対してよりも鶏肉由来株に対しての方が高値を示した(P <0.01). 今回,CTX-M型および薬剤感受性に関して,患者由来株と鶏肉由来株との間に直接的な関連性は見られなかった.
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.63.883