ミトコンドリア DNA のチトクローム b 塩基配列および形態から見た日本に分布するマシジミ,タイワンシジミの類縁関係

日本に分布するマシジミとタイワンシジミの類縁関係を明らかにするため,形態,両種の倍数性,mtDNA の配列情報を分析した。殻色によりマシジミ,タイワンシジミ黄色型及び緑色型に識別したところ,何れにおいても 2 倍体と 3 倍体が確認された。mtDNA のチトクローム b 塩基配列に基づく系統樹では 2 クレードが確認されたが,形態,倍数性の何れとも対応しなかった。また,両種に共通するハプロタイプが認められた。従って,両種は遺伝的に識別不可能であり,別種として扱うかどうかについては再検討が必要と考えられる。...

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Veröffentlicht in:Nippon Suisan Gakkaishi 2010, Vol.76(5), pp.926-932
Hauptverfasser: 山田, 充哉, 石橋, 亮, 河村, 功一, 古丸, 明
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:日本に分布するマシジミとタイワンシジミの類縁関係を明らかにするため,形態,両種の倍数性,mtDNA の配列情報を分析した。殻色によりマシジミ,タイワンシジミ黄色型及び緑色型に識別したところ,何れにおいても 2 倍体と 3 倍体が確認された。mtDNA のチトクローム b 塩基配列に基づく系統樹では 2 クレードが確認されたが,形態,倍数性の何れとも対応しなかった。また,両種に共通するハプロタイプが認められた。従って,両種は遺伝的に識別不可能であり,別種として扱うかどうかについては再検討が必要と考えられる。
ISSN:0021-5392
1349-998X
DOI:10.2331/suisan.76.926