ビワ新品種‘なつたより’
1)‘なつたより’は、‘長崎早生’に‘福原早生’を1990年に交雑して得た実生の中から選抜された。2002年から‘ビワ長崎15号’としてビワ第3回系統適応性検定試験に供試し地域適応性を検討した結果、大果で食味の優れる中生種であることが確認され、種苗法に基づき2009年2月26日付けで‘なつたより’として品種登録された(登録番号第17496号)。また、同年3月24日に「びわ農林6号」として農林認定された。2)樹姿はやや直立で樹勢は強である。枝の発生は中である。満開期は12月下旬〜1月中旬で、‘長崎早生’より遅く‘茂木’より早い。着花性は良好で、豊産性である。ビワがんしゅ病には比較的強い。3)育成...
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Veröffentlicht in: | 長崎県農林技術開発センター研究報告 2010-03 (1), p.83-99 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1)‘なつたより’は、‘長崎早生’に‘福原早生’を1990年に交雑して得た実生の中から選抜された。2002年から‘ビワ長崎15号’としてビワ第3回系統適応性検定試験に供試し地域適応性を検討した結果、大果で食味の優れる中生種であることが確認され、種苗法に基づき2009年2月26日付けで‘なつたより’として品種登録された(登録番号第17496号)。また、同年3月24日に「びわ農林6号」として農林認定された。2)樹姿はやや直立で樹勢は強である。枝の発生は中である。満開期は12月下旬〜1月中旬で、‘長崎早生’より遅く‘茂木’より早い。着花性は良好で、豊産性である。ビワがんしゅ病には比較的強い。3)育成地の長崎県大村市における熟期は5月28日前後で、‘長崎早生’よりやや遅く、茂木よりもやや早い。果実の大きさは平均62gで、‘長崎早生’や‘茂木’よりも大きい。果形は短卵、果皮色は橙黄である。剥皮性は良好である。果肉は両品種と比べて軟らかく多汁の傾向がある。果汁の糖度は12.3%で‘長崎早生’と同程度で、‘茂木’よりやや高い傾向がある。また、酸含量は0.20g/100mlと低く、両品種と同程度である。食味は良好である。果皮障害ではへそ黒症、裂果および緑斑症は発生しにくいが、そばかす症が発生しやすく、紫斑症も年により発生する。 |
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ISSN: | 1884-8605 |