滋賀県における農耕地土壌の実態と変化(2) : 土壌理化学性の変化と施肥の実態
平成11(1999)年度から平成15(2003)年度における滋賀県の農耕地の地力実態を調査し、調査を開始した1979年以降、25年間の水田土壌理化学性の変化を施肥量や有機物および土壌改良資材の施用率と関連づけて明らかにした。滋賀県の農耕地の約92%を占める水田では、塩基飽和度と遊離酸化鉄で、目標値を下回る調査地点がそれぞれ51.8%、52.2%あり、土壌改良資材の施用率の低下が一因であると考えられた。一方、可給態リン酸では、調査地点の55.3%で目標値の上限を上回っており、前巡と同様、土壌中のリン酸は蓄積傾向にあった。また、調査開始以降の窒素、リン酸およびカリの総施肥量は減少しているものの、生...
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Veröffentlicht in: | 滋賀県農業技術振興センター研究報告 2010-03 (49), p.33-43 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 平成11(1999)年度から平成15(2003)年度における滋賀県の農耕地の地力実態を調査し、調査を開始した1979年以降、25年間の水田土壌理化学性の変化を施肥量や有機物および土壌改良資材の施用率と関連づけて明らかにした。滋賀県の農耕地の約92%を占める水田では、塩基飽和度と遊離酸化鉄で、目標値を下回る調査地点がそれぞれ51.8%、52.2%あり、土壌改良資材の施用率の低下が一因であると考えられた。一方、可給態リン酸では、調査地点の55.3%で目標値の上限を上回っており、前巡と同様、土壌中のリン酸は蓄積傾向にあった。また、調査開始以降の窒素、リン酸およびカリの総施肥量は減少しているものの、生産力は低下していないことから、肥料の利用率の向上が施肥量の削減に貢献していると考えられた。畑地および樹園地では、土壌群や地目の違いによって土壌理化学性の特徴が大きく異なった。しかし、堆肥や肥料を過剰に施用している地点が多かったことから、それぞれの産地や地目に合った適正な土づくりおよび施肥管理が必要であると考えられた。 |
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ISSN: | 1881-4735 |