紅藻スサビノリの光合成色素と葉緑体微細構造における栄養欠乏応答
スサビノリの「色落ち」の実態を解明するため,顕微分光分析と電子顕微鏡観察を行った。窒素,リン,鉄を除いた培地で色落ちさせた藻体について光合成色素量と葉緑体微細構造の変化を解析した。光合成色素(クロロフィルとフィコビリン)の減少は,欠乏させた栄養素ごとに異なるパターンを示した。色素含量の低下に伴い,葉緑体の縮小と液胞の膨潤が確認された。チラコイド膜やフィコビリソームなどの葉緑体微細構造の変化も見出された。これらの知見に基づき,栄養飢餓がスサビノリの細胞構造と光合成系に与える影響について考察する。...
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Veröffentlicht in: | Nippon Suisan Gakkaishi 2010, Vol.76(3), pp.375-382 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | スサビノリの「色落ち」の実態を解明するため,顕微分光分析と電子顕微鏡観察を行った。窒素,リン,鉄を除いた培地で色落ちさせた藻体について光合成色素量と葉緑体微細構造の変化を解析した。光合成色素(クロロフィルとフィコビリン)の減少は,欠乏させた栄養素ごとに異なるパターンを示した。色素含量の低下に伴い,葉緑体の縮小と液胞の膨潤が確認された。チラコイド膜やフィコビリソームなどの葉緑体微細構造の変化も見出された。これらの知見に基づき,栄養飢餓がスサビノリの細胞構造と光合成系に与える影響について考察する。 |
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ISSN: | 0021-5392 1349-998X |
DOI: | 10.2331/suisan.76.375 |