市場流通形態の検体を用いた比内地鶏のDNA識別手法の有効性の検証
比内地鶏のDNA識別手法の有効性を検証するため、5つのマイクロサテライトDNAマーカー(ABR0241、ABR0311、ABR0633、ADL0250、ABR1003)を用いて、比内地鶏の各部位15検体(もも肉、むね肉、ささみ、心臓、肝臓、砂肝、脾臓、首肉、手羽元、手羽先、尻(ぼんじり)、心臓上部(つなぎ)、軟骨、皮、脂)、加工品32検体(ガラスープ、くんせい、みそ漬け、しお漬け、しょうゆ漬け、チキンソーセージ)、その他の肉用鶏341検体(ブロイラー95検体、銘柄鶏9種類60検体、地鶏33種類186検体)のDNA識別を行った。比内地鶏の各部位および加工品の識別では、全ての検体において5マーカー...
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Veröffentlicht in: | Nihon Kakin Gakkaishi 2010-04, Vol.47 (1), p.1-7 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 比内地鶏のDNA識別手法の有効性を検証するため、5つのマイクロサテライトDNAマーカー(ABR0241、ABR0311、ABR0633、ADL0250、ABR1003)を用いて、比内地鶏の各部位15検体(もも肉、むね肉、ささみ、心臓、肝臓、砂肝、脾臓、首肉、手羽元、手羽先、尻(ぼんじり)、心臓上部(つなぎ)、軟骨、皮、脂)、加工品32検体(ガラスープ、くんせい、みそ漬け、しお漬け、しょうゆ漬け、チキンソーセージ)、その他の肉用鶏341検体(ブロイラー95検体、銘柄鶏9種類60検体、地鶏33種類186検体)のDNA識別を行った。比内地鶏の各部位および加工品の識別では、全ての検体において5マーカーのPCR増幅が確認され、それぞれのマーカー型を判定できた。各検体が示す各マーカー型は、比内地鶏と矛盾しなかった。また、ブロイラーおよび銘柄鶏は、全検体、比内地鶏ではないと否定することができた。地鶏186検体のうち、14検体(7.5%)は、比内地鶏が示すマーカー型と矛盾せず、比内地鶏ではないと否定することができなかった。しかしながら、特定の地鶏の全検体が、本DNA識別手法をすり抜けるということはなかった。以上の結果から、市場に流通する部位肉、内臓、加工品全てに比内地鶏のDNA識別手法を応用可能であること、および5マーカーの調査によって、ブロイラーおよび銘柄鶏は容易に比内地鶏と識別できることが示唆された。 |
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ISSN: | 0029-0254 |