Paenibacillus 属細菌由来のエンドグルカナーゼ遺伝子のクローニングと組換え酵素の性質
Paenibacillus sp. KSM-N546は,アルカリセルラーゼを生産する菌株としてスクリーニングされたが,ショットガンクローニングにより得られた遺伝子産物の中に新しい酸性エンドグルカナーゼ(Egl-546H)を見出した.その遺伝子は1710 bpの塩基からなり,Egl-546Hは570アミノ酸から構成されていた.37アミノ酸からなるシグナルペプチド様の配列を除いた成熟酵素の分子量は約61 kDaであり,Geobacillus sp. Y412MC10由来のセルラーゼと68%の相同性を示した.精製した組換え酵素のカルボキシメチルセルロースに対する最適pHは5.3,最適温度は40°C付...
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Veröffentlicht in: | Journal of Applied Glycoscience 2009, Vol.56(4), pp.253-259 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Paenibacillus sp. KSM-N546は,アルカリセルラーゼを生産する菌株としてスクリーニングされたが,ショットガンクローニングにより得られた遺伝子産物の中に新しい酸性エンドグルカナーゼ(Egl-546H)を見出した.その遺伝子は1710 bpの塩基からなり,Egl-546Hは570アミノ酸から構成されていた.37アミノ酸からなるシグナルペプチド様の配列を除いた成熟酵素の分子量は約61 kDaであり,Geobacillus sp. Y412MC10由来のセルラーゼと68%の相同性を示した.精製した組換え酵素のカルボキシメチルセルロースに対する最適pHは5.3,最適温度は40°C付近にあった.組換え酵素はリケナン,グルコマンナンを良好に分解したが,結晶性セルロースには作用しなかった.また,ハンギングドロップ蒸気拡散法により桿状の酵素結晶が得られた.Egl-546Hは,GHファミリー5に属する触媒ドメインとC末端側に機能未知のDUF291様のドメインから構成されていた.DUF291様ドメインの機能を探る目的でこのドメインを削除した三つの変異タンパク質をコードする遺伝子を作製し,さまざまな系で発現を試みたが,いずれの変異タンパク質においても大腸菌内においてインクルージョンボディとして発現され,それらには全く活性が見出されなかった. |
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ISSN: | 1344-7882 1880-7291 |
DOI: | 10.5458/jag.56.253 |