銅・第四級アンモニウム化合物系木材保存剤(ACQ)を加圧注入した杭の野外耐用年数の推定 : 奈良県森林技術センター明日香実験林、野外杭試験報告(15)

奈良県森林技術センター明日香実験林では、JIS K 1571:2004に準拠した野外防腐効力試験を実施している。寸法が30×30×600mmのスギ辺材試験体に薬剤を注入し、風乾後、半分の長さまで地中に埋め込んで設置し、1年に1回引き抜き、被害度を調査してきた。銅・第四級アンモニウム化合物系木材保存剤(ACQ)を加圧注入した杭の15年間の被害経過から耐用年数を推定したところ、製材のJAS:2007の性能区分K4相当の処理がされると(ACQ吸収量:5.2kg/m3以上)、約20年以上の耐用年数が期待できることが明らかになった。この実験林では、スギ辺材無処理杭の耐用年数は1.7年であることから、AC...

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Veröffentlicht in:奈良県森林技術センター研究報告 2009-03 (38), p.57-60
Hauptverfasser: 酒井, 温子, 岩本, 頼子, 中村, 嘉明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:奈良県森林技術センター明日香実験林では、JIS K 1571:2004に準拠した野外防腐効力試験を実施している。寸法が30×30×600mmのスギ辺材試験体に薬剤を注入し、風乾後、半分の長さまで地中に埋め込んで設置し、1年に1回引き抜き、被害度を調査してきた。銅・第四級アンモニウム化合物系木材保存剤(ACQ)を加圧注入した杭の15年間の被害経過から耐用年数を推定したところ、製材のJAS:2007の性能区分K4相当の処理がされると(ACQ吸収量:5.2kg/m3以上)、約20年以上の耐用年数が期待できることが明らかになった。この実験林では、スギ辺材無処理杭の耐用年数は1.7年であることから、ACQによって10倍以上の耐用年数の延長が可能と判断された。
ISSN:1345-9864