炭素及び窒素安定同位体比を用いた養殖魚と天然魚の判別法の検討

マダイ(Pagrus major)の養殖のものか天然のものかを判別するために、安定同位体分析による判別法の検討を行った。マダイ筋肉を凍結乾燥後脱脂し、安定同位体比質量分析計により炭素安定同位体比及び窒素安定同位対比を測定した。養殖マダイ群と天然マダイ群間で、炭素安定同位体比は有意水準1%で有意な差がみられたが、窒素安定同位体比は有意水準5%においても有意な差はみられなかった。炭素安定同位体比の両集団間の分布にはオーバーラップする部分が多かった。そのため、炭素及び窒素安定同位体比分析により、養殖マダイと天然マダイを判別するのは困難であることが明らかとなった。...

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Veröffentlicht in:農林水産消費安全技術センター食品関係等調査研究報告 2008-12 (32), p.37-42
Hauptverfasser: 高嶋, 康晴, 井口, 潤, 浪越, 充司, 中村, 哲, 名塚, 英一, 神谷, 光行
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:マダイ(Pagrus major)の養殖のものか天然のものかを判別するために、安定同位体分析による判別法の検討を行った。マダイ筋肉を凍結乾燥後脱脂し、安定同位体比質量分析計により炭素安定同位体比及び窒素安定同位対比を測定した。養殖マダイ群と天然マダイ群間で、炭素安定同位体比は有意水準1%で有意な差がみられたが、窒素安定同位体比は有意水準5%においても有意な差はみられなかった。炭素安定同位体比の両集団間の分布にはオーバーラップする部分が多かった。そのため、炭素及び窒素安定同位体比分析により、養殖マダイと天然マダイを判別するのは困難であることが明らかとなった。
ISSN:1883-7824