水資源かん養のために間伐されたスギ・ヒノキ林への広葉樹の侵入状況
1)間伐実施時期の異なるヒノキ、スギ人工林、台風被害による無立木林地、開設後7年経過した林道沿いの人工林において植生調査を行い広葉樹の侵入状況から間伐、択伐による針広混交林化の可能性を調査した。2)尾根筋には高木性広葉樹の母樹が分布しており、地域内林分への種子の散布の可能性が示唆された。3)5年以上前に30%間伐したヒノキ林と3年前に30%間伐したヒノキ林では30%の間伐を行っても下層植生の植被率小さく、高木性広葉樹も陽性樹種も少なく、間伐による広葉樹との混交林化は期待できないと考えられた。しかし、7年前に開設された林道沿いの林地での下層植生の繁茂状況から、等高線方向に幅数mの択伐を行えば広葉...
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Veröffentlicht in: | 大阪府環境農林水産総合研究所研究報告 = Bulletin of Research Institute of Environment, Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government Agriculture and Fisheries, Osaka Prefectural Government, 2008-03 (1), p.28-33 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Zusammenfassung: | 1)間伐実施時期の異なるヒノキ、スギ人工林、台風被害による無立木林地、開設後7年経過した林道沿いの人工林において植生調査を行い広葉樹の侵入状況から間伐、択伐による針広混交林化の可能性を調査した。2)尾根筋には高木性広葉樹の母樹が分布しており、地域内林分への種子の散布の可能性が示唆された。3)5年以上前に30%間伐したヒノキ林と3年前に30%間伐したヒノキ林では30%の間伐を行っても下層植生の植被率小さく、高木性広葉樹も陽性樹種も少なく、間伐による広葉樹との混交林化は期待できないと考えられた。しかし、7年前に開設された林道沿いの林地での下層植生の繁茂状況から、等高線方向に幅数mの択伐を行えば広葉樹との混交林化を図ることが可能であると考えられた。4)5〜10年前に30%間伐したスギ林では、下層植生の植被率は高くなり、高木性広葉樹の種数は少ないが、30%の間伐を5年おきぐらいに繰り返せば広葉樹との混交林化が図られるものと考えられた。5)ヒノキ林2タイプ、スギ林、アカマツ林の土壌はアカマツ林(弱乾性褐色森林土)を除いて適潤性褐色森林土で、間伐に伴う表土の流亡は認められなかった。 |
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ISSN: | 1882-7659 |