モデル加工食品を用いた特定原材料(小麦)検査におけるネステッドPCR法の検討
市販食品を用いて特定原材料(小麦)の表示の妥当性検証を行ったところ、スクリーニング検査で陽性であったいくつかの食品において確認試験で陰性となることが確認された。両検査が一致しない場合には表示の妥当性検証は著しく困難となることから小麦のスクリーニング検査陽性モデル加工食品を11種類作製し、ネステッドPCR法による検出状況を調べた。比較対象として実施した通知法PCRでは8種類が、ネステッドPCR法では10種類のモデル加工食品が検出可能であった。検出不可能であったモデル加工食品では、鋳型DNAの増量により両PCR法で検出可能となった。しかし、過剰増量によるPCR反応阻害により増幅が不可能となることが...
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Veröffentlicht in: | Shokuhin eiseigaku zasshi 2009-08, Vol.50 (4), p.178-183 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 市販食品を用いて特定原材料(小麦)の表示の妥当性検証を行ったところ、スクリーニング検査で陽性であったいくつかの食品において確認試験で陰性となることが確認された。両検査が一致しない場合には表示の妥当性検証は著しく困難となることから小麦のスクリーニング検査陽性モデル加工食品を11種類作製し、ネステッドPCR法による検出状況を調べた。比較対象として実施した通知法PCRでは8種類が、ネステッドPCR法では10種類のモデル加工食品が検出可能であった。検出不可能であったモデル加工食品では、鋳型DNAの増量により両PCR法で検出可能となった。しかし、過剰増量によるPCR反応阻害により増幅が不可能となることが、かまぼこおよびゼリーで確認された。以上の結果から、加工食品を対象としたPCR検査法を実施する際には、PCRに用いる鋳型DNA量を適切に増量することが有効な手段の1つになると考えられた。また、抽出DNA中に存在するPCR阻害物質の低減を図ることが今後重要と考えられた。 |
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ISSN: | 0015-6426 |