頭胸部を含む非加熱甲殻類のELISA法に適した抽出方法の開発

非加熱の「えび」および「かに」の全身を検体としてELISAキットで測定したとき,頭胸部に含まれるプロテアーゼが抽出操作中にトロポミオシンを分解するために反応性が低下することが判明した.そこで,プロテアーゼの影響を回避するための有効な抽出方法として加熱抽出法を開発した.非加熱の各種甲殻類を用いて加熱抽出法を評価した結果,通常抽出法と比較して反応性の改善が確認された.また試料を加熱後に通常抽出法を行ったときの測定値を100%とした場合,加熱抽出法の測定値は93~107%であった.頭胸部を含む非加熱の「えび」および「かに」の測定には,本研究で確立した加熱抽出法が有効であると考えられる....

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Veröffentlicht in:Shokuhin eiseigaku zasshi 2009/08/25, Vol.50(4), pp.153-159
Hauptverfasser: 柴原, 裕亮, 山田, 一多, 上坂, 良彦, 畝尾, 規子, 阿部, 晃久, 大橋, 英治, 塩見, 一雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:非加熱の「えび」および「かに」の全身を検体としてELISAキットで測定したとき,頭胸部に含まれるプロテアーゼが抽出操作中にトロポミオシンを分解するために反応性が低下することが判明した.そこで,プロテアーゼの影響を回避するための有効な抽出方法として加熱抽出法を開発した.非加熱の各種甲殻類を用いて加熱抽出法を評価した結果,通常抽出法と比較して反応性の改善が確認された.また試料を加熱後に通常抽出法を行ったときの測定値を100%とした場合,加熱抽出法の測定値は93~107%であった.頭胸部を含む非加熱の「えび」および「かに」の測定には,本研究で確立した加熱抽出法が有効であると考えられる.
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.50.153