地下水硝酸汚染に係わる汚染源簡易判定の手順
我々は、硝酸性窒素に汚染された単独浅層地下水試料の水質結果と、周辺土地利用の概略から、その汚染源を簡易的に判定する手順について整理するため、全道92地点の地下水調査と解析を行った。その結果、汚染源について、化学肥料由来か動物排泄物(家畜と人を含む)由来かを見分けるためには、既存の知見である、窒素安定同位体法とヘキサダイアグラム(特に硫酸イオン濃度の大小)を組み合わせて活用する方法が有効であることがわかった。実測データの判別分析により、硫酸イオン濃度37mg/L、窒素安定同位体比(δ(15)N値)8‰をおおよそ境にして、北海道における双方の判定域を概略定めることができ、この2軸の判別マトリックス...
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Veröffentlicht in: | 北海道環境科学研究センター所報 = Report of Hokkaido Institute of Environmental Sciences 2009-08 (35), p.27-34 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 我々は、硝酸性窒素に汚染された単独浅層地下水試料の水質結果と、周辺土地利用の概略から、その汚染源を簡易的に判定する手順について整理するため、全道92地点の地下水調査と解析を行った。その結果、汚染源について、化学肥料由来か動物排泄物(家畜と人を含む)由来かを見分けるためには、既存の知見である、窒素安定同位体法とヘキサダイアグラム(特に硫酸イオン濃度の大小)を組み合わせて活用する方法が有効であることがわかった。実測データの判別分析により、硫酸イオン濃度37mg/L、窒素安定同位体比(δ(15)N値)8‰をおおよそ境にして、北海道における双方の判定域を概略定めることができ、この2軸の判別マトリックスを活用することによって、複合汚染の判定にも応用できた。また、浅層地下水の硫酸イオン濃度が上昇する要因は、多くの場合、硫酸塩化学肥料によるが、塩分泉や硫黄泉等の特殊な原因と区別するためには、硫酸イオン硫黄安定同位体比(δ(34)S値)も、同時に活用することが有効であることがわかった。 |
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ISSN: | 0916-8656 |