水稲新品種「こいむすび」について

水稲の中部73号と東北143号(後のひとめぼれ)の交配組合せから、耐冷性極強・いもち病抵抗性強・食味極良新品種「こいむすび」を育成した。本品種は東北中南部では晩生の早で、草型は中間型の粳種である。耐倒伏性はやや強、いもち病真性抵抗性推定遺伝子型はＰｉｉ型で、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちともに強、障害型耐冷性は極強である。玄米品質、食味は極めて良好でひとめぼれに近い。栽培適地は東北地方中南部の平坦部、関東以西の早期栽培地帯及び温暖地、暖地の高冷地である。1999年に宮城県で奨励品種に採用された。